理科「電流」分野の苦手をなくそう!直列回路を分かりやすく解説

  • 2020年11月22日
  • 2020年11月29日
  • 理科

今回は直列回路について、詳しく解説していこうと思う。この分野の学習については以下の記事でも述べているので参照してもらいたい。その中で「電流」の問題を解いていくには「電圧」を考えることが重要だと述べた。今回の記事でも「電圧」に着目して説明していく。

 

中学受験「理科」:電流分野の学習について思うこと

 

本題に入る前に・・

「電流の大きさ(明るさ)」=「乾電池の直列個数」÷「豆電球の直列個数」という式は、この分野の問題を解いていく上で頻繁に用いられていると思う。非常にシンプルで覚えやすい式だが、この式が使えない問題があることはご存じだろうか?

以下のような直並列回路では、実はこの公式はそのまま使えない。この公式を使おうとすれば合成抵抗の考え方が必要となるが、その理由は「直並列回路」を説明する時に詳しく述べる予定だ。

直並列回路は難関校で出題される傾向にあるため、多くの受験生は「電流の大きさ(明るさ)」=「乾電池の直列個数」÷「豆電球の直列個数」を覚えておけば入試問題には概ね対応可能となるが、式任せになると応用がきかなくなってしまう。以下に考え方を詳しく述べていく。

 

回路図から分かること

回路図から様々な情報が得られる。その中で重要だと思われるのは、「電流がどのように流れているか」と「電圧がどのようにかかっているか」である。多くの受験生は「電流がどのように流れているか」は意識しているはずだ。では、電圧についてはどうだろう?

長女の塾のテキスト、参考書、そしてブログ、youtube・・それらで「電圧」から問題を考える説明はどこにも見つけられなかった。小学生が電圧を扱うことは禁止されているのか?と思うくらいに。でも、難関校では合成抵抗の考え方を使う問題が出題されることを考えれば、電圧を使って問題を解いてもいいのではないかと思う。

 

さて、「乾電池1個と豆電球1個をつなげたいわゆる基本回路」(下図)を使って、電圧がどのようにかかっているかを考えてみる。本来導線や乾電池自体にも内部抵抗と呼ばれるものが存在するが、豆電球の抵抗値と比べると無視できるほど小さいので、豆電球にのみ電圧がかかると考えて解いていく。

多くの参考書で電気回路を理解するための例えとして、「水の流れ」が用いられている。電流を水路を流れる水流と考えた時に、豆電球は水車、電圧は水をくみ上げるポンプの役目だ。ポンプは水を一定の高さまでくみ上げる。そして水は底まで落ちる。要は水をくみ上げたエネルギー、すなわち「電圧」は、回路を1周する間にすべて使われることになる。この考え方がとても大事。

この基本回路図で豆電球にかかる電圧を図示すると以下のようになる。

 

この図は導線の色が変わる部分に電圧がかかっているということを意味している。そしてこの図の赤と青の線は1個の乾電池の+極と-極にそれぞれつながっている。つまり、乾電池1個の電圧を仮にVとすると、赤と青の間にある豆電球にかかっているにも同様に電圧Vがかかっていることを意味している。そしてこの時に流れる電流を1と仮定しているということである。では、もし豆電球にかかる電圧が1/2だったら?電流を流しにくくする豆電球(抵抗)にかかる圧力(電圧)が小さくなると流れる電流は小さくなることは想像できるだろう。実験的には電圧が半減すると電流も半減する。

小学生はオームの法則を習わないということになっているが、ここではあえてオームの法則を用いて考えてみる。

オームの法則では電流をI、電圧をV、抵抗をRとするとV=IRとなる。中学受験では基本的に抵抗値が同じ豆電球を用いて問題が構成されているため、抵抗値は自由に設定して問題ないと思われる。抵抗値Rを仮に1とすると、V=Iとなる。

すなわち、直列回路、並列回路のどちらでも豆電球を流れる電流は豆電球にかかっている電圧の大きさで決まるということになる。ここではあえて、「回路全体に流れる電流」ではなく、「豆電球に流れる電圧」と表現している。直列回路は回路全体に流れる電流は同じなので「豆電球に流れる電流」=「回路全体に流れる電流」だが、、並列回路ではそうではないからだ。

 

それでは、乾電池1個に豆電球2個をつないだ直列回路を考えてみる。

図のように赤線と青線に挟まれた豆電球2個に対して、乾電池1個分の電圧Vがかかる。赤線と緑線の間の豆電球と、緑線と青線の間の豆電球にそれぞれいくらかの電圧がかかることになる。直列回路では回路全体に同じ大きさの電流が流れることと、2つの豆電球の抵抗値は等しいという前提があることから、それぞれの豆電球に等しい電圧がかかることになる。すなわち、それぞれの豆電球に1/2Vの電圧がかかることになる。

先に述べたように、豆電球を流れる電流は豆電球にかかっている電圧の大きさで決まるので回路を流れる電流は1/2となるのである。

 

同じように乾電池1個に豆電球3個をつないだ直列回路を考えると以下のようになる。

豆電球にかかっている電圧は1/3Vなので、電流も1/3となる。

 

最後に乾電池2個と豆電球2個をそれぞれ直列につないだ回路を考える。

豆電球にかかっている電圧はVなので、基本回路と同じ大きさの1の電流が流れることになる。

 

ここで気づくことはないだろうか?直列回路であれば、電圧は豆電球の個数に応じて比例配分されるということだ。豆電球2個なら1:1、3個なら1:1:1に電圧が配分される。直並列回路を考える時にもこの考え方を利用するので覚えておいてほしい。

 

まとめ

  •  電圧は回路を1周する間にすべて豆電球に振り分けられる
  •  電流の大きさは豆電球にかかっている電圧に比例する
  •  直列回路では、電圧は比例配分される
  •  豆電球にかかっている電圧を分かりやすくするには、視覚化する方法が有効

 

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